休職どくたーの呟き

休職中に思ったことをまとめています

患者さんへの説明

患者さんに物事を伝えるというのは、実に難しい.

 

簡単にしすぎても、難しすぎてもいけない.

簡潔すぎても、細かすぎてもいけない.

軽薄すぎても、深刻すぎてもいけない.

 

認知症の患者さんが肺炎で入院した時、

人工呼吸器まで使うかどうか?を必ず聞いている.

入院中に突然悪化することがあるからだ.

しかし、一度つけるとよくならない限り外すことができないのだ.

それは今の日本の法律上の問題なので、医者にはどうしようもできない.

 

しかし「延命しない」という言葉もまた難しい.

そもそも「延命しない」なら病院に来る必要はない.

「家で死んでください」という極論になる.病院で点滴一つするだけでも、

一種の延命なのだ.だから「延命しないでいいですね?」という話も

「体に負担のかかる治療はしない」ということなのか「もはや点滴も

無駄なものはしないでください」ということなのか、非常に幅広い概念なのだ.

 

これが長らく見てきた癌の患者さんであれば、ある程度信頼関係も

できているので、込み入った話もしやすい.

しかし、ある日突然運ばれてきた患者さんや家族に、そこまで込み入った話を

するのは難しい.そもそもパニックになっていて理解もへったくれもないこともある.

冷静すぎると虐待か?と疑ってしまう.しかしある程度話しておかないと、

後日急変があった時にトラブルになる.

 

ということで、ただの肺炎の高齢者が入院するだけでも、かなりの

気を使っている.もちろん、それが医師の責務であることはわかっているけれど、

こういった感情面での対応をするというのは、結構労力のいることなのだ.

 

当直を月4回やったとして、もしその業務内容が郵便物の回収をしてくるだとか、

カップヌードルを作るだとか、そんな内容であれば意外とできると思う.

しかし夜中に起こされて、こういった感情面での対応をしないといけないというのは、

正直かなりつらかった.